生活習慣病とは
生活習慣病とは偏った食生活や運動不足、喫煙、飲酒、ストレスなどの日々の生活習慣の乱れが原因で発症する疾患のことです。
代表的なものとして高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症（痛風）などがあります。
生活習慣病は自覚症状がほとんどないため、知らない間に病気が進行し、合併症がおこる事で初めて気づくことも多いです。
高血圧症
心臓は常に全身に血液を送り出しています。血圧とはこの血液が心臓から押し出されて血管を通る時、血管の壁に与える圧力のことです。血圧が高い状態が長期間続くと、血管に負担がかかり、心臓、脳、大動脈、腎臓など様々な臓器に障害をおこします。
治療
まず、生活習慣の改善が重要です。
減塩などの食事療法や運動療法に加えて、禁煙、ストレス解消を心がけましょう。睡眠不足も高血圧の原因になることがあります。
それでも血圧が高い場合に降圧薬による治療を開始します。
糖尿病
糖尿病とは食事で摂った糖をエネルギーにかえる際に必要なインスリンの異常からおこる病気です。血液中の糖が細胞にうまく取り込まれず、血液の中に糖がたまり濃度が濃くなった状態が続きます。糖尿病は発症時はほとんど自覚症状はありませんが、そのままにしておくと全身の臓器に悪影響を及ぼし、合併症をひきおこします。
治療
その人の病状やライフスタイルに合わせて食事療法、運動療法、薬物療法を行なっていきます。初期の段階であれば食事療法と運動療法がメインとなります。糖尿病が進行すると薬物療法が必要となります。
脂質異常症
脂質異常症とは血液中の悪玉コレステロール（LDLコレステロール）や中性脂肪が増加した状態、または善玉コレステロールが減少した状態をいいます。
脂質異常症は自覚症状がないため、そのまま放置していると、コレステロールが血管の壁にたまり、動脈硬化をひきおこします。そして心筋梗塞や脳梗塞などの病気を引き起こす恐れがあります。
治療
食事療法や運動療法などの生活習慣の改善と薬物療法が基本になります。
高尿酸血症
高尿酸血症とは血液中の尿酸値が高くなる病気です。この状態が続くと溶解しきれない尿酸が結晶化して体内に蓄積します。これが関節で発生すると痛風という強い痛みを伴う炎症を引き起こします。尿酸値が高いと高血圧や脂質異常症や糖尿病などの生活習慣病や慢性腎臓病を合併しやすいことが分かってきました。高尿酸結晶はこれらの疾患と密接に関係し、放置しておくと動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中を起こすリスクを高めると言われています。
治療
食事療法、運動療法など生活習慣の改善と、薬物療法です。
